喪服の代わりになる服はどこまで?立場と場面で見る代用の目安
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喪服の代わりになるのは、黒・濃紺・ダークグレーの無地で、光沢のないスーツやワンピースです。ただし本来は略式で、代用してよいかは「立場」と「場面」で変わります。一般の参列者なら受け入れられやすく、遺族や近い親族ほど避けたほうが無難です。
代用できるかは「立場×場面」で決まる
同じ黒いスーツでも、誰の立場で、どの場面に着るかで評価が変わります。一般的な目安を表にしました。
表は横にスクロールできます
| 場面 | 喪主・遺族 | 3親等くらいまでの親族 | 一般の参列者 |
|---|---|---|---|
| 通夜 | × 準喪服を用意 | × 準喪服を用意 | ○ 地味な平服でよいとする考え方も |
| 告別式・葬儀 | × 準喪服を用意 | × 準喪服を用意 | △ やむを得なければ |
| 「平服で」と案内された式・お別れの会 | ○ 略喪服 | ○ 略喪服 | ○ 略喪服 |
| 七回忌以降の法事 | ○ 略喪服 | ○ 略喪服 | ○ 略喪服 |
| 葬儀のあとの弔問 | ― | ― | ○ 喪服は避ける |
「平服で」と案内された場面や七回忌以降の法事は、代用というより、黒・濃紺・ダークグレーの略喪服そのものが求められる場面です。案内があるのに喪服で行くと、かえって浮くことがあります。お別れの会では、喪服を避けるよう求められることもあります。
反対に、遺族や3親等くらいまでの親族の立場なら、通夜・告別式とも手持ちの服で済ませず準喪服を用意するのが一般的です。迷ったら葬儀社や喪主側に確かめてください。
代わりになる服・ならない服
手持ちにありがちな服ごとに、代わりになるかを見ていきます。
男性
- 仕事用の黒スーツ:一般の参列者なら代用されることもありますが、本来は略式です。喪服用のブラックスーツは染色の濃度が高く、並んだときや座ったときに色の差が分かります。ストライプなどの柄や光沢があれば避けます
- 濃紺・ダークグレーのスーツ:光沢のない無地なら許容されるとされます。「平服で」と案内された場面では、こちらがふさわしい装いです
- リクルートスーツ:大学生なら、就活用のスーツで参列してよいとされています。喪服とは素材や仕立てが違いますが、代用として差し支えないとする葬儀社があります
女性
- 黒無地のワンピース・アンサンブル:ひざが隠れる丈で、光沢のない生地なら候補になります
- 結婚式などで着た黒のドレス:ブラックフォーマルには慶事用の品もあり、葬儀に使えるとは限りません。光沢のある生地、華やかな飾り、胸元の開いた形、ミニ丈は避けます
- 黒のパンツスーツ:一般の参列者なら問題ないとされます。略喪服ならパンツスーツでよいとする葬儀社もあります
- 濃紺・ダークグレーのワンピースやスーツ:略喪服として。通夜や「平服で」の場面で着られます
中学生・高校生・大学生
中学生や高校生は、制服か学生服に準じた服装が適切とされています。制服の赤や緑など派手な色のリボン・ネクタイは、外せるなら外すと無難です。大学生は、上に書いたとおりリクルートスーツで参列できます。
手持ちの服を見分ける5つの点
黒ならよい、というわけではありません。明るい所で、次の5つを確かめてください。

- 色:黒・濃紺・ダークグレーの無地か。遺族側の立場なら黒
- 光沢:光を当てたときに生地が光らないか
- 柄:ストライプやチェックが入っていないか。細い柄は近くで見ないと分かりにくい
- 形:胸元が開きすぎていないか。スカートはひざが隠れる丈か。袖は長袖が基本で、夏は五分〜七分袖なら許容されることが多い
- 素材:毛皮・ヘビ革・ワニ革・型押しの革を使っていないか(殺生を連想させるため避ける)
5つとも問題がなくても、仕事用の黒は喪服用の黒より浅い色です。遺族の立場で並ぶ場面が多いなら、その差が気になるかどうかも考えてみてください。
代用するときに合わせる物
服を代用するぶん、シャツや靴などの小物は弔事の基本に合わせると、全体がきちんと見えます。

| アイテム | 男性 | 女性 |
|---|---|---|
| シャツ | 白無地・長袖・レギュラーカラー。ボタンダウンは避ける | ― |
| ネクタイ | 黒無地・光沢なし | ― |
| 靴 | 黒の革靴。光沢は控えめに | 黒のパンプス、ヒール3〜5cmくらい |
| 靴下・ストッキング | 黒で足首が隠れる丈 | 黒の20〜30デニールくらい。素足は避ける |
| ベルト・バッグ | 黒で装飾のないベルト | 黒の布製の小ぶりなバッグ |
| アクセサリー・香り | 結婚指輪のほかは控える。香水は控える | |
小物ごとの細かい決まりは男性の喪服マナー・女性の喪服マナーにまとめています。
冬のコートと雨の日の足もと
服を代用するときは、上に着るものや足もとも手持ちでそろえることになります。
- コート:黒が理想で、なければ濃いネイビーやグレーの無地でも問題ないとされます。毛皮のコート、レザージャケット、ファー付きのフードは避けます。黒のダウンは着る人が増え、あまり気にされなくなってきたとする葬儀社もあります
- 脱ぐタイミング:会場に着いたら脱ぎます。クロークがなければ手に持ちます
- 雨や雪の日の靴:地味なブーツや長靴なら着用しても問題ないとする葬儀社があります。気になるなら、会場で履き替える靴を持っていきます
- 傘:黒やグレーのほか、ビニール傘でもよいとする葬儀社があります
考え方が分かれるところ
次の点は、葬儀社や地域によって説明が違います。ここでは断定せず、両方の考え方を載せます。
- 通夜の服装:全日本葬祭業協同組合連合会の解説では、通夜の基本は地味な平服です。一方で、今は通夜も準喪服で行く人が多くなっています
- 肌色のストッキング:肌色も一般的とする葬儀社があります。黒を選べば無難です
- 夏の半袖シャツ(男性):長袖が基本ですが、上着を脱がなければ見えないので問題ないという見方もあります
- 夏のジャケット(女性):無理に羽織らなくてよいとする葬儀社もあります。ノースリーブや袖が極端に短いものは避けます
- 「礼服」と「喪服」の呼び方:一般には、礼服は冠婚葬祭の服の総称で、喪服はそのうち弔事用とされます。「喪服は近親者、礼服は参列者が着るもの」と説明する業者もあります
代用しないほうがよいときは
喪主・遺族や3親等くらいまでの親族として通夜や告別式に出るなら、準喪服を用意するのが一般的です。参列者の立場でも、手持ちの服が5つの点に当てはまらないなら、借りるか買うかを考える場面です。
今日・明日に用意する方法は喪服がないときの全手段、明日の式に向けた今夜の段取りは明日の葬式に着る服がないときにまとめています。店舗で受け取るレンタルなら、当日に試着して借りられます。
よくある質問
黒のビジネススーツは喪服の代わりになりますか?
一般の参列者なら代用されることもありますが、本来は略式です。喪服用より黒が浅く、並んだときや座ったときに差が出ます。柄や光沢のないものを選びましょう。喪主・遺族や3親等くらいまでの親族は、準喪服を用意するのが無難です。
紺やグレーのスーツで葬式に行ってもいいですか?
全日本葬祭業協同組合連合会の解説では、光沢のないダークグレーや濃紺のスーツも許容されるとしています。シャツは白無地、ネクタイは黒無地を合わせます。遺族側の立場では、黒の準喪服が一般的です。
結婚式用の黒いワンピースは葬儀に使えますか?
ブラックフォーマルには慶事用の品もあるため、そのまま使えるとは限りません。光沢のある生地や華やかな飾り、胸元の開きや短い丈があれば避けます。黒無地でひざが隠れる丈なら候補になります。
私服で葬式に行ってもいいのはどんなときですか?
「平服で」と案内された場合も、弔事の平服は普段着ではなく略喪服のことです。ジーンズやTシャツは避けます。葬儀が済んだあとに自宅へ弔問するときは、喪服を避けて地味な平服にするのが通例です。
就活用のスーツで参列できますか?
大学生なら、リクルートスーツで参列してよいとされています。喪服とは素材や仕立てが違いますが、代用として差し支えないとする葬儀社があります。白無地のシャツと黒無地のネクタイを合わせます。
女性はパンツスーツでもいいですか?
一般の参列者ならパンツスーツでも問題ないとされます。略喪服ならパンツスーツでよいとする葬儀社もあります。遺族側の立場で迷うときは、家の考え方もあるので喪主側に確かめてください。
参考にした公的な情報
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文・編集: 喪服NAVI編集部(運営者情報・編集方針)



